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還暦の花嫁』
著者:          林京子
デザイン:  ブレナン・ケリー
画:               小林エリカ
出版社:      arbaro books
言語:          日本語
刊行日:       2026 年 8 月 9 日 (Kindle eBook)
ページ数: 36ページ        
価格:            700円 (Amazon.co.jp  Kindle)


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林京子による“原爆文学” 
絶版となっていた珠玉の短編を
arbaro books がアートブックとして刊行 

あわせて初の英語翻訳版も


2026 年 8 月 9 日、電子書籍アートブックとして林京子『還暦の花嫁』(日本語版)
Kyoko Hayashi's The Bride at Sixty translated by Brian Bergstrom(英語翻訳版)同時リリース

 


14 歳のひとりの少女

は、長崎に投下された原子爆弾の光の下を生きのびた。
やがて彼女はその経験から作品を書き綴り、作家になった。
あの時に、ひとりひとりの死に、生に、魂に向き合い、書きつづけ、60 歳を過ぎた彼女が辿りついた境地とは。


なぜ、いま―。

林京子さんが作家として切り拓いた道、言葉があるからこそ、いま私がここに立つことができると感じている。原爆投下、原子力事故、核軍縮どころか核武装が叫ばれるこの時代の中で、彼女の作品は私たちが生きのびるための道標なのではないか。
この夏、原爆の開発投下から 81年。
絶版になっていたこの作品をはじめ、林京子さんが刻んだひとつひとつの言葉に、私たちはもっと真剣に耳を傾けるべきであると、私は強く思っている。
彼女が生涯をかけて向かい合い続けてきた死と生、そこから生まれた作品を、いま日本語でもう一度、そして初の英語訳をもってして広く読者へ手渡したい。ー小林エリカ(arbaro books 主宰)


林京子

(1930‒2017)は 14 歳で長崎県立長崎高等女学校学徒動員先の三菱兵器工場で被爆。
結婚と出産を経た後、かつての被爆体験を書き作家になった。芥川賞(1975)、川端康成賞(1983)、谷崎潤一郎賞(1990)をはじめ数々の賞を受賞した彼女は、その一生をつうじ、8月 9 日を抱え、あの時に、ひとりひとりの死に、生に、魂に、向き合い続けた。

『還暦の花嫁』

(『樫の木のテーブル』中央公論社(1996)収録絶版)は彼女の後年の作品のひとつで、林自身が還暦を迎え書かれた。
彼女は、原爆を生きのびた女たちの人生に、あの日を抱えながら今を生きつづけ老いを迎えてゆく自分自身の生に、向かい合う。



『還暦の花嫁』の物語



ー浦上の火のなかを逃げながら、私たちがもっとも恐れたのは、あの日の太陽だった。

長崎に投下された原子爆弾の閃光の下を生きのびた少女は、いま、六十歳の年を迎えようとしていた。
被爆後につづく高熱、結婚と島での暮らし、娘を産んだ後に島を襲った大火。

ー炎に追われて逃げているいまが現実なのか、九日の浦上を逃げているのか、区別がつかなかった。

八月九日のあの日を避けては生きられなかった、四十年の月日がめぐる。
還暦祝いの前日、おなじくあの日を生きのびた三人の女たちが集い、岬の先へと向かおうとする。

ー岬の入口から眺めると、野生の水仙のなかに細い道が通っている。辿って行けば、岬の先に着く。




著者

林京子(1930 - 2017)
日本、長崎県生まれ。幼少時から上海に暮らす。長崎へ戻り長崎県立長崎高等女学校学徒動員先の三菱兵器工場で被爆。結婚と出産を経た後、かつての被爆体験を書いた『祭りの場』で第73 回芥川賞受賞。それに続く『ギヤマンビードロ』では芸術選奨文部大臣新人賞受賞を内示されたが辞退。8 月 9 日を抱え、あの時に、ひとりひとりの死に、生に、魂に、向き合い続けた。
長男の家族とともにアメリカ、バージニア州にも数年間暮らした。世界で初めて原子爆弾実験がおこなわれたアメリカ、ニューメキシコ州トリニティ・サイトを訪れて記した『トリニティからトリニティへ』、東海村 JCO 臨界事故後の芋畑を耕す人を描いた『収穫』、東京電力福島第一原子力発電所事故後に書簡形式で綴った『再びルイへ。』など、生涯にわたり原爆、核と人間について考えつづけた。86 歳没。主な作品は、女流文学賞『上海』、川端康成賞『三界の家』野間文芸賞作『長い時間をかけた人間の経験』など。




翻訳者

ブライアン・バーグストロム Brian Bergstrom
シカゴ、京都、横浜に暮らした経験をもつ研究者・翻訳者。Granta 、Aperture 、Paris Review 、The Penguin Book of Japanese Short Storiesなどに 、翻訳・作品を発表している。小林エリカの小説 Trinity, Trinity, Trinity (Astra House)の翻訳で、2022 年度日米友好委員会日本文学翻訳賞受賞。最新訳書は山本文緒 The Dilemmas of Working Women (HarperVia)。現在はカナダ・モントリオールを拠点に活動している。


デザイナー 

ブレナン・ケリー Brennan Kelly
アニシナベ先祖伝来の土地、ロビンソン・ヒューロン条約地域に生まれたグラフィックデザイナー、アーティスト、教育者。アルバータ・ユニバーシティ・オブ・ジ・アーツにてビジュアルコミュニケーションのデザイン学士号(2008年)、サイモンフレーザー大学にてビジュアルアートのポストバカロレア・ディプロマ(2015年)、ゲルフ大学にてスタジオアートの美術修士号(2018年)取得。現在、アートとデザインの領域を横断するハイブリッドな実践を続けながら、トロントのオンタリオ州立芸術大学デザイン学部で教鞭をとる。
brennankelly.ca




小林エリカ
日本、東京を拠点に活動する作家、アーティスト、arbaro books 主宰。
目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶、声や痕跡を手がかりに、入念なリサーチに基づく史実とフィクションを織り交ぜた作品を制作する。小説『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)で第 78 回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞。英語版は手嶋優紀訳にて New Directions(米)Fitzcarraldo Editions(英)より刊行予定。コミック『光の子ども』1~3(リトルモア)、訳書にインドのタラブックスのサンギータ・ヨギ『わたしは なれる』(green seed books)など。最新刊は『おこさま人生相談室』(柏書房)。
国内外でテキストと呼応するようなインスタレーションも手掛け、個展「Y の一生」(Yutaka Kikutake Gallery、東京)、グループ展「ニュー・ユートピア──わたしたちがつくる新しい生態系」(弘前れんが倉庫美術館、青森)他、第 13 回ベルリン・ビエンナーレ「the passing the fugitive on」(KW、ドイツ)にも参加している。
erikakobayashi.com











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The Bride at Sixty    
Author:           Kyoko Hayashi
Translator:     Brian Bergstrom
Designer:       Brennan Kelly
Publisher:      arbaro books
Territory:        World
Language:     English
Publication:  August 9, 2026 (Kindle eBook)
Length: 36 pp.        
Price:              $6.50 (Amazon.com Kindle)    




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